これでスペック表が読める!ゲーミングヘッドセットの選び方!

これでスペック表が読める!ゲーミングヘッドセットの選び方!

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皆さんは普段どんなヘッドセットを使用していますか?
2020年4月頃からビジネス用途の需要が急激に増加したことで、どこに行っても手に入らないという事態に発展したことは記憶に新しいですね。
当時は「音が聴けて声が伝われば良い!」と急ごしらえした方も多いと思いますが、市場が落ち着きつつあるいまこそ見直しのとき。
ゲーミングヘッドセットはテレワークにもピッタリですよ!
今回はゲーミングヘッドセットで使われる用語を一挙解説!
スペック表を読めるようになって自分に合ったヘッドセットを見つけましょう!
※今回の記事ではマイク付きオーバーイヤーヘッドホンをヘッドセットと呼称します。

 

 

これは架空のゲーミングヘッドセット「GGヘッドセット」のスペック表です。
見慣れない単位が多いので一つひとつ確認していきましょう!

 

有線or無線 使用感に大きく関わる接続方式

 

 

ヘッドセットを選ぶうえでまず最初に考慮すべき項目です。
スペック表には「USB2.0(有線)」と「USBドングル(無線2.4GHz)」という記載があります。

USB2.0(有線)」は一般的なUSBケーブルで接続する有線タイプ、「USBドングル(無線2.4GHz)」はPCに小さなレシーバーを接続することでワイヤレス接続できる無線タイプです。
GGヘッドセットのスペック表にはその両方が併記されているので、有線接続と無線接続を使い分けられるというわけですね。

無線ヘッドセットはケーブルがキーボードやマウスに引っ掛からないため取り回しが非常に良くストレスがありません。
レシーバーの性能や使用環境によって異なりますが、PCの前から離れてもある程度の距離までは音を届けてくれるのも便利です。

バッテリーの充電にはUSBケーブルを使った有線接続が必要ですが、ほとんどの製品は有線接続状態でも使用できるため、ヘッドセットが使えなくなるダウンタイムがありません。
一部、ワイヤレス充電に対応しているヘッドセットの場合は有線接続に対応しておらず充電中にヘッドセットが使えない場合があるため、製品ページやインターネット上のレビューを参照しましょう。

GGヘッドセットはUSBドングルの無線タイプですが、もちろんBluetooth接続に対応した無線ヘッドセット製品もあります。
Bluetoothを使えば、対応しているスマートフォンや家庭用ゲーム機にも無線接続できるため使用の幅がグッと広がりますね。

有線ヘッドセットは長いケーブルの接続が必要ですが、同等スペックの無線ヘッドセットと比較すると安価なため、少し上のグレードの製品にも手が出しやすいというメリットがあります。
また、有線接続にも「USB接続」と「ステレオミニプラグ接続」の2種類があります。

 

 

●USB接続

 

USBケーブルを使用して接続します。
一般的にはPC側にUSB Type-A、ヘッドセット側にUSB Type-CやMicro-USBを挿しますが、製品によって異なるためスペック表や製品ページを確認しましょう。
デジタル信号を使用するためノイズが少なく、安定した音質が届けられます。

 

●ステレオミニプラグ接続

 

一般的に「イヤホンジャック」「3.5mmミニプラグ」「フォーンプラグ」とも呼ばれるステレオミニプラグ接続。
PC以外にも携帯ゲーム機やスマートフォンなどでも使用可能な汎用性が魅力です。
接続機器とのやり取りのなかで「アナログ信号⇔デジタル信号」の変換を行うためノイズが入りやすいデメリットがあります。

 

密閉型?開放型?
ゲーム用途にオススメのヘッドセット構造

 

 

ヘッドセット(ヘッドホン)の構造には大きく分けて密閉型と開放型の2種類があり、それぞれ特徴が異なります。
ちなみに画像のヘッドセットは開放型です。
使用環境や好みによって分かれますが、ゲーミングヘッドセットの場合は密閉型のシェアが圧倒的に高いです。
製品数が多いということはそれだけの需要と選択肢があるということなので、こだわりがなければ密閉型を選べば間違いありません。

 

●密閉型

 

英語では「クローズドバック(Closed Back)」といい、イヤーカップの後ろにカバーが取り付けられているものを指します。
ヘッドセットから出る音が外に漏れず、外の音は遮断するため没入感が高いのが特徴です。
小さな音まで逃さず聞こえるため、ゲーム用途に適しています。

 

●開放型

 

英語では「オープンバック(Open Back)」といい、イヤーカップの後ろに穴が開いているものを指します。
音の抜けが良く高音が出やすいため、自然でクリアな印象を受けやすいです。
ただし、ヘッドセットから出る音が外側にも伝わり、外の音は使用者に聞こえやすいため環境によっては大きなデメリットになるでしょう。

 

大きいほど良いとは限らない?
ドライバーサイズ

 

ドライバーユニットの大きさが記載されるドライバーサイズの項目。
直径を表すφ(ファイ)と大きさを表すmmを使います。

ゲーミングヘッドセットではφ40〜60mmが主流です。
ドライバーサイズが大きければ大きいほど低音域に強くなり、これを高音質と表現するメーカーもあります。

イヤホンはφ5〜10mmの製品が多いので、ドライバーサイズの大きさがヘッドセットの強みのひとつと言っても良いかもしれません。
特にこだわりがなければφ40~50mmを選んでおけば間違いないでしょう。

 

人間の可聴範囲をカバーしていればOK?
ヘッドホン周波数特性

 

ヘッドセットが出力可能な周波数の範囲を表すのが周波数特性です。
マイクのスペックと区別するために「ヘッドホン周波数特性」や「スピーカー周波数特性」と表記され、単位はHz(またはkHz。1kHzは1,000Hz)を使用します。

一般的に人間が知覚できる音の周波数範囲(可聴周波数帯域)は20Hz〜20,000Hzといわれています。
例えば夜の公園や繁華街で活躍する高音(モスキート音)は17,000Hz前後です。

ゲーミングヘッドセットの多くは可聴周波数帯域の20Hz〜20,000Hzをカバーしているため、特に気にする必要はないでしょう。
後述のイコライザー設定がゲーム体験に大きな影響を与えます。

また、製品によってはヘッドセットマイクの周波数特性を公開しているものもあり、マイクが拾う周波数の範囲を表します。
ゲーミングヘッドセットの場合はだいたい100〜10,000Hzの範囲に対応。
人間の話す声で10,000Hzを超えるような高い周波数は出ないため、これだけあれば十分ですね。

 

音の大きさに関係するヘッドホン感度

 

 

ヘッドセットから出力される音の大きさを表すのがヘッドホン感度です。
出力音圧レベルや能率と表記されることもあり、単位はdBSPL/mWを使います。

1mW(メガワット)あたりのSPL(Sound Pressure Level: 音圧レベル)を表し、GGヘッドセットの場合は1mWで94dBSPLが出力されます。
PC側で同じボリュームを設定した場合、この数値が大きいヘッドセットほど大きな音量を出すことができます。

ちなみに音圧は1dB増えると1.12倍、6dB増えると2倍になります。
ゲーミングヘッドセットでは90〜110dBSPL/mWの製品が多いですが、90dBと110dBでは10倍もの差があることに。
とはいえ、PCでは幅広い音量調節が可能なのでそこまで気にしなくても良いと思います。

頻繁にヘッドセットを使い分けたり、ヘッドセットとスピーカーを併用している場合は製品の感度によって音量の感じ方が異なるため工夫が必要です。

また、製品によってはヘッドセットマイクの感度を公開しているものもあります。
(理由や計算式は割愛しますが)ほぼ全てのヘッドセットマイクの感度はマイナス表記で、値が0に近いほど高感度で音をよく拾います。

 

数値が高いほど音が小さい!
ヘッドホンインピーダンス

 

ヘッドセットに流れる電流の抵抗を表すのがヘッドセットインピーダンスです。
単位はΩ(オーム)を使います。

電流の“抵抗”を表すので、数値が高いほど流れる電流が少なく(=音量が小さく)なります。
音量に関しては先述のヘッドホン感度や出力側のボリュームにも左右されますが、インピーダンスが低いヘッドセットを「繊細な音が出る」と評価する方もいます。

ゲーミングヘッドセットは30〜40Ωが多く、ゲーム用途であればほとんど気にする必要はありません。
また、製品によってはヘッドセットマイクのインピーダンスを公開しているものもあります。

 

単一指向性の1択?マイク指向特性

 

 

ヘッドセットマイクの収音タイプを表すのがマイク指向特性です。
マイク指向特性は大きく「無指向性」「単一指向性」「双指向性」の3種類に分けられます。
マイクの質に関わらず、指向特性によってニーズが大きく変わるため、ヘッドセットでマイクを使用する場合は要チェックです。

それぞれの指向特性に明確な定義があるわけではなく、同じ指向特性でもメーカーや製品によって角度・特徴に違いがあります。
それぞれ一長一短ありますが、マイクを通すのが使用者の声だけであれば単一指向性のものをオススメします。

また、PCのソフトウェアやノイズキャンセルアダプターなどの機器を使って快適な音質を実現する方法もあります。

 

●無指向性

 

マイクを中心に全方向からの音を拾うのが無指向性です。
全指向性と呼ばれることもあります。
環境音や楽器音、複数人の声などを漏れずに収音できるのが特徴ですが、ゲームのボイスチャット用途であればデメリットになることも。

 

●単一指向性

 

マイクを中心に一方向からの音のみを拾うのが単一指向性です。
特定の人物の声だけを収音し、周りの環境音を極力排除できます。
ゲームのボイスチャット用途であればキーボードやマウスの音も入りづらいため、単一指向性の製品を強くオススメします。
単一指向性は英語でカーディオイド(Cardioid)といい、さらに「サブカーディオイド」「スーパーカーディオイド」「ハイパーカーディオイド」といった細かな分類もあります。

 

●双指向性

 

マイクを中心に二方向からの音を拾うのが双指向性です。
両指向性と呼ばれることもあり、単一指向性の特徴に加えて背面からも収音します。
ゲームのボイスチャット用途であれば、あえて選択する必要もありませんが、ヘッドセットの選択肢から完全に外してしまうのはもったいないです。

 

有線タイプなら必ず確認!
ケーブルタイプ、長さ

 

ヘッドセットを接続するケーブルの接続方式や長さが記載されています。

先述したように、無線接続の場合はバッテリーの充電にUSBを使用することが大半ですが、有線接続の場合は主に「USB接続」と「ステレオミニプラグ接続」の2種類に分かれます。
製品によってはUSB接続とステレオミニプラグ接続を変換するアダプターが付属しているものもあります。

 

無線タイプのヘッドセットはバッテリーの持ちを要確認

 

バッテリーの項目は無線機能のあるヘッドセットにだけ記載されます。

ヘッドセットのバッテリーは比較的少なく(減るのが早く)、長く使っているとさらに充電の頻度が増します。
製品によってはバッテリーだけを交換することも可能ですが正しい知識が必要です。

 

最重要項目!?本体サイズと質量

 

その名の通り、ヘッドセット本体のサイズや重さに関する項目です。

着け心地に大きく関わる本体サイズですが、スペック表の値はあまり参考になりません。
多くのゲーミングヘッドセットはヘッドバンドの伸縮によってさまざまな大きさの頭にフィットしてくれるためです。
インターネット販売で試着ができない場合はレビューを参考にしましょう。

一方でヘッドセットの重さは非常に重要です。
特に長く装着することが多い方はなるべく軽い製品を使用しないと疲れや肩こりの原因になってしまいます。
無線接続のヘッドセットはバッテリーを内蔵しているぶん重くなりがちですが、有線接続のヘッドセットもケーブルの重さは無視できないため、さまざまな製品を比較して選択するのがよいでしょう。
ゲーミングヘッドセットの場合はだいたい300gが基準で、330gくらいから重みを感じてきます。250g以下の製品は超軽量です。

 

ゲーミングヘッドセットの力を発揮できる
対応OS、アプリケーション

 

ヘッドセットや、ヘッドセットの設定ができるアプリケーションに対応しているOSバージョンが記載されています。

ここに記載がないOSでもヘッドセットとしての最低限の動作は可能な場合が多いですが、ゲーミングヘッドセットとしての力は発揮されません。
特に主要メーカーのゲーミングヘッドセットは専用アプリケーションからイコライザー設定が可能です。

 

 

イコライザー設定とは特定の音域に強弱をつけることで音質に変化を加える設定のこと。
ちなみに、この画像の設定は通称“Perfect”と呼ばれ、どんな音楽でもいい感じの音質になる王道設定です。

ゲーム用途の場合は低音を弱く、中高音を高くすることで足音を聞こえやすくするなどの設定があります。
詳しくは「<ゲームタイトル> イコライザー設定」で検索してみてください。

 

イヤーパッド、ヘッドバンド

 

 

GGヘッドセットのスペック表には記載がありませんが、イヤーパッドとイヤーバンドについても触れておきます。

イヤーパッドとは、ヘッドセットのなかでも耳に触れるクッション部分のこと。
ゲーミングヘッドセットでは合成皮革メッシュが主流です。
合成皮革は長時間着用すると蒸れやすく、劣化とともにボロボロと表面が剥がれ落ちてしまうため、こだわりが無ければメッシュをオススメします。
また、ヘッドホンカバーを使うことで劣化を抑える方法もあります。

 

 

イヤーバンドは、ヘッドセットのなかでも頭に触れるクッション部分のこと。
メッシュラバーなど種類はさまざまですが、オススメは布かメッシュです。
ヘッドセットの重さの大半を支える部分なので、長時間着用すると頭頂部が痛くなってしまいます。
大手メーカーや価格の高い製品はそういった着け心地にまでこだわって製作されているため、音質以外の部分でも満足度が高いです。

 

 

ヘッドセットのスペック表には聞き馴染みのない単位が多く登場するため、なんとなく選んでいるという方も多いのではないでしょうか。
音質というのは人によって好みや感じ方が違うので、一概にオススメできるものではありません。

ただひとつ必ず確認すべきなのはヘッドセットの重さです。
例えどんなに音質が良いヘッドセットでも短時間のゲームプレイで頭が痛くなったり、首や肩が疲れてしまっては元も子もありません。
まずは着け心地の評価が高いヘッドセットを選んでみるのも良いでしょう。
色々あって何が良いのかわからない・・・!という方はこの記事を参照しながらヘッドセット選びを進めてみてください!

それでは、良いゲーミングライフを!

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