これでスペック表が読める!ゲーミングモニターの選び方!

これでスペック表が読める!ゲーミングモニターの選び方!

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皆さんは普段どんなモニターを使用していますか?
デスクトップPCを使うには必須のモニターですが、いざ選ぶとなったら大きさと価格だけで決めている方も多いのでは?
「映ればいい」という気持ちもわかりますが、いちどゲーミングモニターを使うとあまりの快適さに驚くこと間違いなし!普通のモニターに戻れなくなるほどゲーム体験を変えてくれますよ!
今回はゲーミングモニターで使われる用語を一挙解説!
スペック表を読めるようになって自分に合ったモニターを見つけましょう!

 

 

これは架空のゲーミングモニター「GGモニター」のスペック表です。
わかるようでわからない用語をゆっくり一つひとつ確認していきましょう!

 

大きければ良いとは限らないパネルサイズ

 

 

モニターの液晶部分の大きさを表すパネルサイズ。
値は液晶表示部分の対角線の長さで決まり、単位はインチや型を使います。

1インチは約2.54cmなので、液晶表示部分の対角線の長さを2.54で割った数値がパネルサイズです。
これを利用して、例えば24インチのワイド(16:9)モニターの場合は対角線が約61.0cmなので縦が約29.9cm、横が約53.2cmと求めることもできます。
あくまでも液晶の表示部分だけの大きさを表す値なので、実際のモニターのサイズはここにベゼル(ふち)やスタンドが加わります。
リビングに置くテレビは40〜50インチが主流ですが、ゲーミングモニターは大きくても30インチほど。
画面が大きいとキャラクターや文字は見やすくなりますが、画面端の情報が物理的に離れることで視点移動が多くなり目が疲れてしまうというデメリットがあります。
また、ゲーミングモニターの性能で大型化するとそのぶん価格が跳ね上がってしまうため手が出しづらいです。

好みやゲームジャンルにもよりますが、オススメのパネルサイズは23.6〜27インチです。
パネルサイズの小さなゲーミングモニターは性能が高く価格が低い傾向があるので、ゲーミングモニターを選ぶ際には総合的な比較が必要になります。
また、後述する解像度とのバランスも重要です。

 

TN、VA、IPSの3つが主流のパネル種類

 

液晶パネルの駆動方式が記載される項目です。
ゲーミングモニターのパネルには大きく分けて「TN(Twisted Nematic)方式」「VA(Vertical Alignment)方式」「IPS(In Plane Switching)方式」の3種類があります。
よく耳にする「有機EL」も駆動方式の1種ですが、ゲーミングモニターで採用している製品は少ないため今回は割愛します。

それぞれの駆動方式にメリット・デメリットがありますが、どれか1つを挙げるならIPSがオススメです!

 

●TN方式

 

TN方式のモニターは安価かつ応答速度が早いのが特徴です。
コンマ数秒を競うゲーム用途において人気の選択肢でしたが、技術の発達によってほかのパネルの高性能化が進み、現在は少しだけ下火になりました。
視野角が狭く色の表現が苦手なのでイラスト制作などには向いていません。
コスパ良くゲームで勝ちたい方にオススメです。

 

●VA方式

 

VA方式のモニターはコントラスト比が高く「黒」の表現が得意です。
ほかの駆動方式のモニターが黒く光っているなか、VA方式のモニターは光を遮断することで黒を表現するため臨場感のある映像が出力できます。
一方で応答速度が遅い傾向があり、ゲーム用途には不向きと言われてきました。
これらの特徴から映画鑑賞に向いているというのが通説ですが、近年では応答速度の問題を改善したVA方式の製品も多く、選択肢として十分アリです。

 

●IPS方式

 

IPS方式のモニターは優れた色表現と高い視野角が特徴です。
長らくクリエイターに愛されてきたIPS方式のモニターですが、近年では早い応答速度をそなえた製品も多数販売されています。
いつの間にかゲーミングモニターといえばIPS方式と言えるほど製品が充実していて選択肢が多いためさまざまな層にオススメできます。
あえて弱点を挙げるならば価格が高めということでしょうか。

 

モニターのアスペクト比と最大解像度

 

液晶パネルの横と縦の長さの比率をアスペクト比といいます。
古いPC(モニター)やアナログテレビで採用されていた「4:3(スタンダード)」と近年のPC(モニター)やデジタルテレビで採用されている「16:9(ワイド)」の2種類が代表的です。

モニターが出力できるピクセルの細かさを解像度といいます。
同じモニターでもPCの性能やケーブルによって出力できる解像度に違いが出るため、一口に最大解像度といってもそれを実現するには正しいセッティングが必要です。

ゲーミングモニターではアスペクト比16:9が圧倒的なシェアを獲得しており、解像度は1920×1080が基本です。
※1920と1080の最小の整数比が16:9です。解像度1920×1080のゲーミングモニターは横に1920個、縦に1080個、合計2,073,600個もの小さな点が並んで画面を表示します。

 

 

アスペクト比16:9の代表的な解像度は以下の通りです。
・1280×720(HD、ハイビジョン)
・1920×1080(FHD、フルハイビジョン)
・2560×1440(WQHD、2K)
・3840×2160(UHD、4K)

モニターの解像度が高いと精密な描写が可能になりますが、そもそもプレイするゲームが高解像度に対応していない場合もあるため注意が必要です。
一部には「21:9(ウルトラワイド)」などの特異なゲーミングモニターも存在しますが、こちらも同じくプレイするゲームが対応していないとその真価を発揮できない点に注意してください。

 

ゲーム体験が劇的に変わるリフレッシュレート

 

1秒あたりの画面の更新回数を表すのがリフレッシュレートの項目です。
垂直走査周波数とも言われ、単位はHzを使います。

テレビやモニターに限らずLEDや蛍光灯などは実は高速で点滅しているのですが、人間の目では点滅を追いきれないためずっと光って見えています。
おなじ要領で、動画やゲームを描写するのにモニターのリフレッシュレートが低い(点滅が少ない)とカクカクとした動きに見えてしまうため、ある程度のリフレッシュレートが必要です。

モニターにおける代表的な対応リフレッシュレートは以下の通りです。
・60Hz
・144Hz
・240Hz
・360Hz

ゲーミングモニター選びの基準といっても良い項目ですが、初めてのゲーミングモニターであればまずは144Hzをオススメします。
60Hzと144Hzの差は誰が見ても歴然で、いちど144Hzを体験してしまうと60Hzではカクつきが気になってプレイできなくなると言われるほど。
ゲーム用途はもちろんですが、マウスカーソルの動きやブラウザのスクロールの滑らかさも段違いなので強くオススメします!

240Hzや360Hz、果ては480Hzや600Hzに対応した製品も登場していますが、価格が高いうえにPCスペックを要求されるため初めてのゲーミングモニターとしてはオススメしません。

 

●フレームレート

 

モニターのリフレッシュレートに対して、PCが出力する1秒あたりの映像の更新回数をフレームレートといいます。単位はHzやfps(Frames Per Second)を使います。

リフレッシュレートはあくまでもモニターが対応しているということであり、実際に144Hzで描写するには144fps以上の出力が必要になります。
満足なフレームレートが出力できない場合はゲームの画質を落としたり、同時に起動するアプリケーションを減らして負荷を減らすことで動作の軽量化を図ってみましょう。

 

最大値だけでなく平均値も確認してほしい応答速度

 

モニターの表示が切り替わるまでの速さを表す項目です。
単位はmsを使います。

スペック表に明記されていない限り、表記される応答速度は最大値です。
応答速度のなかでも「MPRT(Moving Picture Response Time)」と「GtG(Gray To Gray)」という2種類の指標があり、この2つを単純比較することはできません。
一般的にはMPRTが人間の体感に近いと言われています。

ゲーム用途では特に重要視され、ゲーミングモニターでは最大応答速度1msというのがスタンダードになりつつありますが、これはあくまでも最大値でありこの速さが常に出るわけではありません。
主要メーカー製品であれば「<モニター名> 平均応答速度」や「<モニター名> average response time」で検索すると有志が調査した平均応答速度の実測値を確認できます。
この平均値は前述したパネルの種類によっても差が出るため、こだわる場合はよく調べる必要があります。

 

液晶の見た目に大きく関わる表面仕様

 

モニターの表面処理が記載される項目です。
「グレア(光沢)」と「ノングレア(非光沢、アンチグレアとも)」の2種類があります。

それぞれ蛍光灯や背景の写り込み具合が異なりますが、ゲーミングモニターではノングレアが主流です。

 

●グレア

 

 

グレア処理のモニターは液晶に蛍光灯や背景がクッキリ写り込みます。
コントラストが高いためハッキリした色合いが表現できます。

 

●ノングレア

 

 

ノングレア処理のモニターは液晶に写り込んだ光や背景がボヤけるようにつくられています。
グレア処理のモニターと比べるとのっぺりした印象を受けますが、目に優しく写り込みが少ないため人気です。

 

HDMI?DisplayPort?やや複雑な映像出力

 

 

PCから映像を出力する際に使用できるポートの種類や数が記載される映像出力の項目。
現在の主流は「HDMI(High-Definition Multimedia Interface)」と「DisplayPort(DP)」の2種類で、それぞれのバージョンごとに対応している解像度やリフレッシュレートに差があります。

HDMIとDisplayPortはバージョンの下位互換に対応しているので、余裕のある方は最新バージョンのポートが搭載されたモニターを買っておけば間違いありません。
しかし、解像度1920×1080のゲーム用途であればHDMI 1.4またはDisplayPort1.2で十分といえます。
注意すべきなのは、モニター側が高いバージョンに対応していてもPC(グラフィックボード)とケーブルが対応していなければ最大スペックの出力はできないという点です。

GGモニターのスペック表には「HDMI 2.0×2、DisplayPort 1.2×1」という記載がありますが、これはHDMI 2.0ポートが2つ、DisplayPort 1.2ポートが1つ搭載されているという意味です。
製品によって搭載しているポートの数や種類が異なるので、モニター選びの際はよく確認しましょう。
ちなみに、万が一ポートが違う場合は変換ケーブルを使うという手段もあります。

 

●HDMI

 

 

2002年12月に登場したHDMIは、今日に至るまでバージョンアップを繰り返すことで最前線の映像伝送規格として活躍してきました。
現在の最新バージョンは8Kの出力に対応したHDMI 2.1ですが、対応するゲーミングモニターは少なく高価です。

解像度1920×1080の場合、HDMI 1.4は144Hzに対応、HDMI 2.0は240Hzに対応しています。
あらゆる映像機器において主流の規格なので、テレビやモニターには必ず搭載されていると思って良いでしょう。

 

●DisplayPort

 

 

2006年に登場したDisplayPortは優秀なデータ伝送方式によって高解像度・高リフレッシュレートに対応しています。
HDMIと同様にバージョンアップを繰り返しており、最新バージョンのDisplayPort 2.0は解像度15360×8460(16K)の60Hz対応という驚異の性能を誇ります。

よほどのマニアでない限り使用しないような解像度はおいておくとして、ゲーム用途であれば解像度1920×1080の240Hzに対応したDisplayPort 1.2があれば十分でしょう。

 

モニターのサイズや質量はもちろん、その他にも要注目

 

モニターの大きさや重さが記載されています。
ここでいうモニターの大きさとは前述したパネルサイズとは異なり、ベゼルやスタンドの大きさが含まれます
設置場所の耐荷重量によっては重さも確認しておく必要がありますね。

GGモニターのスペック表には「幅570 mm × 高さ440〜525 mm × 奥行200 mm」という記載がありますが、高さが範囲表記になっているのはスタンドに設置したときに高さ調節ができるためです。
使用しているデスクの大きさをよく計測してモニター選びを進めましょう。

 

●高さと上下左右角度の調節

 

モニターに付属するスタンドで設置した場合の高さや上下左右角度の調節幅が記載されています。
多くのゲーミングモニターはこれらの調節が可能で、使用しているデスクや椅子など環境に応じた調節によって快適なゲーム環境を実現できます。

 

●VESAマウント

 

 

多くのゲーミングモニターは「モニターアーム」という製品を使った設置ができる設計になっています。
モニターアームの接続部分には、しばしばVESAという業界標準規格が使われ、スペック表の「VESAマウント100対応」というのは100mm×100mmのVESAが定めた規格に対応しているという意味になります。

モニターアームを使用するとモニターの位置や角度調整の自由度が広がり、大きなスタンドを使わないのでデスクを広く使えるというメリットがあるので、導入を考えている人はモニターのスペック表をよく確認しましょう。

 

●ベゼル

 

 

モニターにおけるパネル外側の“ふち”をベゼルといいます。
近年ではゲーミングモニターでもベゼルを極限までなくしたベゼルレスデザインの製品が増加傾向にありますが、モニターに集中できるという理由であえて太めのベゼルを採用するメーカーも。
ベゼルにはアクセサリーや付箋をつけられるなどの利点もあるので、どちらを選ぶかは好みです。

 

 

 

ゲーミングモニター選びにはパネルのサイズや種類、解像度、リフレッシュレートなど非常に多くのポイントがあり、調べれば調べるほど迷ってしまいますよね。
そんなあなたのために、初めてのゲーミングモニターであれば23.6〜27インチIPSパネル解像度1920×1080リフレッシュレート144Hzに対応した製品がオススメです!
使っているうちに「もっと解像度がほしい!リフレッシュレートがほしい!」という希望が出てきた場合でも、PCに複数台のモニターを接続するマルチモニター環境を構築することで古いモニターが無駄にならないというのも良いポイントですね。
色々あって何が良いのかわからない・・・!という方はこの記事を参照しながらモニター選びを進めてみてください!

それでは、良いゲーミングライフを!

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