名古屋から世界へ。羽ばたけ! 相馬勇紀!

名古屋から世界へ。羽ばたけ! 相馬勇紀!

アルゼンチンの優勝で幕を閉じた2022FIFAワールドカップ カタール。日本代表は優勝経験国のドイツとスペインを撃破するなど国民を多いに熱狂させました。我らが名古屋グランパスからは、相馬勇紀選手が代表入り。コスタリカ戦で先発出場を果たしました。世界中が注目する大舞台での奮闘ぶりを振り返ります。

コスタリカ戦で念願のW杯のピッチに

 グループリーグ初戦のドイツ戦で1点を先制されながらも鮮やかな逆転劇で世界を驚かせた日本。第2戦のコスタリカ戦で森保一監督は、初戦の先発メンバーから5人を入れ替える大胆な策に打って出ました。相馬選手は久保建英選手に代わり左サイドのMFとして出場。持ち前のドリブル突破によるチャンスメイクなどに期待がかかりました。

 その期待通り試合開始早々には得意のドリブルで相手ゴールへ迫るなど、相馬選手らしい気持ちの入ったプレーを披露。その姿に「今日はやってくれるのではないか」と期待したグランパスファミリーの方も多かったのではないでしょうか。

 ところが、そこから試合はこう着状態に入っていきます。コスタリカは初戦のスペイン戦を0対7で落とし、この試合に負けるとほぼ敗退が決まってしまうため、もっと攻撃的に来るのではないかと予想されていましたが、自陣にブロックを敷き、持ち前の堅守を発揮。日本は敵陣でパスを繋ぐものの、有効な攻撃を仕掛けられずにいました。そんなチームに合わせるように、相馬選手も自分の得意な形に持ち込ませてもらえません。結局、前半は両チームとも無得点に終わりました。

相手ゴール前で見せ場を作るもゴールは奪えず

 後半に入っても日本がボールをキープし、コスタリカがしっかり守るという構図は変わりありませんでした。そうした中、相馬選手にもいくつか見せ場が訪れます。

 まずは56分、左サイドでパスを受けると、得意のドリブルでペナルティエリアへと切れ込み、右足でシュート。しかし、ボールは枠を捉えることができませんでした。さらに62分、日本代表は相手ゴール中央付近のペナルティエリア手前でフリーキックのチャンスを得ます。ここでキッカーを務めたのが相馬選手。ゴール左上を狙ったシュートは惜しくもバーの上を越えていきました。

 三笘薫選手の投入後、相馬選手は右サイドにポジションを移し、交代する82分までプレーを続けましたが、得点に絡むことはできず。チームも後半許した唯一のシュートで点を奪われ悔しい敗戦となりました。相馬選手は気持ちの入ったアグレッシブなプレーを随所に披露。しかし、その一方でシュートやクロスの精度といった課題も露呈する形となり、晴れの大舞台はほろ苦さの残るものとなりました。

4年後のW杯でヒーローになるために

 日本代表は続くグループリーグ3戦目で強豪のスペインを撃破し、グループ1位で決勝トーナメントに進出。目標に掲げるベスト8をかけ前回準優勝のクロアチアとPK戦にもつれ込む死闘を演じましたが、惜しくも敗れ新しい景色を見ることはできませんでした。

 相馬選手は1試合に出場し、82分間プレーして、自身初となるワールドカップを終えました。

 帰国後の会見で相馬選手は「自分が出た試合で(チームが)勝てず、(自分自身の)結果も残せなかったので悔しかったです」との反省を口にしつつも「ワールドカップを戦った今の方がサッカーに対しての意欲が上がりました。自分にとって本当に意味のある戦いになりました」と今後の更なる飛躍を誓いました。

 相馬選手が思い描くのは、4年後のワールドカップのヒーローになった自分自身の姿。「ワールドカップでは結果を出すことが大切。4年間かけてそこに向けてやっていきたい」とあくまで前を見据えます。収穫と課題のあったカタールの地で、ひと回りもふた回りも成長を遂げた相馬選手。今後の活躍からますます目が離せそうにありません。

みんなのコメント
口コミ件数:
総合評価:
※口コミの削除・ニックネームの変更は「会員登録/ログイン」ボタンからログイン後「マイページ」から設定できます。
記事にコメントをするには会員登録が必要です。

関連記事